siding
サイディング
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さいでぃんぐ
サイディングとはなにか?
サイディング・サイディングボードとは、板状の外壁材のひとつです。
本来のサイディングの言葉の意味は、壁や天井に張る羽目板、下見板などとされており、日本では木製の羽目板、下見板などから、防火に優れたモルタルへ移行し、そして現在のサイディングと変遷しています。
現在のサイディングは窯業系・金属系など多種類に分かれ、厚みが14〜20mmと薄い板状の外壁材を指します。
デザインの種類が多く、工場生産のため、品質が一定で、施工期間が短く済み、などのメリットがあり、現在の住宅で多く採用されています。
サイディングの中でも、特にシェアが高いものは窯業系サイディングです。
サイディングの主な種類
サイディングには大きく分けて4種類あります。
- 窯業系サイディング
- 金属系サイディング
- 樹脂系サイディング
- 木質系サイディング
前述いたしましたが、サイディングの中でも特にシェアが高いものは色柄などのデザインのバリエーションが豊富な窯業系サイディングで、サイディングの7割程の普及率と言われています。
その次に耐震性などに優れた金属系サイディングが多くを占めます。
アメリカやカナダでは普及しているが日本では認知度が低い樹脂系サイディングや、天然木であたたかみがあるが比較的高額で手間がかかりがちな木質系サイディングはあまり普及していないのが現状です。
サイディングとモルタルの違い
モルタルとサイディングはなにが違うのか
モルタルとサイディングは、おなじセメントを使った外壁材ではありますが、作り方や施工の仕方などが違います。
サイディングは工場で作られた長さ、形の決まった薄いセメント板の外壁材です。
タイル調やレンガ調など、決まったデザインの中から選び施工します。
ある程度工場で作られた状態で届くので、品質が一定で、施工期間が短く、工費が安く済みます。
モルタルは左官職人が材料を練り混ぜて作り、壁に塗る塗り壁のひとつです。
スタッコ仕上げやリシン仕上げなど、要望に合わせたさまざまなデザインを左官職人がおこないます。
左官職人が手仕事でおこなうため、左官職人の腕に仕上がりが左右されやすく、施工期間が長めで、工費が高くなりがちです。
以前に主流だった外壁材はモルタルです。
サイディングのメリット
サイディングに共通するメリットは以下の通りです。
- 施工しやすく工期が短い
- 工場生産のため、モルタルではできなかった寒冷地でも施工が可能になった
- 工場生産のため品質が一定である
- 板状のため軽量で持ち運びがしやすい
さらに、窯業系、金属系、樹脂系、木質系サイディングの個々のメリットもみていきましょう。
- 窯業系サイディングのメリット:耐震性、耐火性、防音性に優れ、色柄などのデザインのバリエーションが豊富なこと
- 金属系サイディングのメリット:耐久性、断熱性、防水性、耐震性に優れていること
- 樹脂系サイディングのメリット:軽量で燃えづらく、腐食しづらく、耐久性、耐候性に優れていること
- 木質系サイディングのメリット:本物の木を使用しているため、あたたかみのある外壁になる
サイディングのデメリット
サイディングのデメリットは以下の4点です。
- ボードとボードの継ぎ目に使用しているシーリング剤が経年劣化する
- 工場生産のため、デザインが限られる。
- 反り・剥がれ・チョーキング(指で触ると白い粉がつく現象)・クラック(ひび割れ)などの劣化が起きる。
サイディングは約10年ほどで足場を使った大掛かりな表面塗装などのメンテナンスが発生します。
コーキングに使用されているシーリング剤の劣化は、それよりも早いタイミングで起こります。早い場合5年で劣化が始まります。
更にコーキングの劣化を放置すると、サイディングが剥がれたり、ひび割れたりと、サイディング自体の劣化の原因になり、全体を張り替えることとなります。
近年ではこの問題を解消させた、サイディングとサイディングをジョイントさせて組み上げるシーリングレスの工法が増えてきています。
また、モルタルよりは幅は狭まりますが、レンガ調・木目調など様々なデザインのサイディングも開発され、組み合わせることにより、好みのデザインに仕上げていくことができます。
窯業系、金属系、樹脂系、木質系サイディングの個々のデメリットもみていきましょう。
- 窯業系サイディングのデメリット:普及率が高くオリジナリティを出しにくい
- 金属系サイディングのデメリット:錆びやすく、熱を吸収しやすいため傷みやすい
- 樹脂系サイディングのデメリット:日本では普及率が低く、デザインや色柄の選択肢が限られる
- 木質系サイディングのデメリット:防火性が低く、汚れがつきやすい
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