耐震等級で地震保険料は変わる!金額目安やその他の割引制度も確認
こんにちは!高性能な注文住宅を手がけるハウスメーカー「ウェルネストホーム」です。
地震が多い地域で、欠かさず加入したいのが地震保険です。
耐震等級が高い住宅は地震保険料の割引が適用されるので、事前に必ず確認しておきましょう。
地震保険は長い期間加入するものなので、割引が適用されれば総額がかなり違ってきますよ。
今回は、住宅の耐震等級によって地震保険がどのくらい割引になるのかを解説します。
耐震等級以外に地震保険料の割引を受けられる要素や、耐震等級が高い住宅でも地震保険に入るべき理由などもお伝えします。
contents
耐震等級によって地震保険料の割引率が異なる!
地震による被害への備えが地震保険。
地震保険料は耐震等級によって割引を受けられます。
耐震等級とは住宅の耐震性能を表す指標のひとつで、大地震が起きたときに住宅がどのくらい倒壊・損傷しにくいかということを3段階で評価しています。
耐震等級については、こちらのコラムでも詳しくご紹介していますのでぜひご覧ください。
「耐震等級の調べ方や確認方法、耐震性のポイントをチェック!」
耐震等級3で50%割引、耐震等級2で30%割引、耐震等級1で10%割引と、耐震等級が高いほど地震に強く割引率が高いです。
耐震等級による地震保険料の割引を受けるには、耐震等級の認定を受けている証明書が必要です。
耐震等級の認定は義務ではないので、認定を受けずに「耐震等級3相当」と謳っている住宅もありますが、これだけでは地震保険料の割引を受けることはできません。
ウェルネストホームも耐震等級3を標準設計基準としております。
それも許容応力度計算という精度の高い計算をしておりますが、耐震等級認定取得は必須としておりません。
もしご希望の場合は弊社スタッフまでお申し出ください。
新築時に住宅性能評価をしているなら、「住宅性能評価書」が証明書になります。
これは第三者評価機関が全国共通ルールのもとで住宅性能を評価・認定をしたもので、評価内容のひとつに耐震等級が含まれています。
建築後に認定を受けたい場合は、同様の調査を受けて「既存住宅の住宅性能評価書」を発行してもらいましょう。
地震保険料における耐震等級以外の割引制度
地震保険では、耐震等級以外にも以下のような割引制度があります。
建築年割引:割引率10%
1981年6月1日以降に新築された建物であれば適用されます。
現行の耐震基準を満たしている、という基準です。
これから建てる新築はすべて対象でになります。
耐震診断割引:割引率10%
耐震改修や、地方公共団体等による耐震診断の結果、現行の耐震基準を満たしていると判断された建物に対して適用されます。
建築年割引が適用されない1981年6月1日以前に建てられた建物であっても、現行の耐震基準を満たしていれば適用となります。
免震建築物割引:割引率50%
住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)に基づく免震建築物であれば適用されます。
また、住宅性能が高く、長く住み続けられる住宅と認定された「長期優良住宅」も保険料割引の対象です。
長期優良住宅に認定される条件のひとつに「耐震等級2以上」があるので、長期優良住宅であることを証明書等で証明すれば、耐震等級割引を受けることができます。
なお、耐震等級割引を含むこれらの割引は重複して受けることはできません。
実際の地震保険料で耐震等級による割引をシミュレーション!
地震保険料は、建物の「所在地」と「構造区分」の2つの要素で保険料率が決まります。
災害のリスクや想定が大きな地域や、木造など燃えやすい建物の方が保険料が高くなるのです。
現在は関東エリアの保険料が高く、東京・千葉・神奈川は年額42,200円です(ロ構造、1年契約、保険金額1,000万円あたり)。
逆に北海道、青森、福岡、長崎は保険料が低く、年額12,300円となっています(同条件)。
地震保険料は災害リスクに応じて改定され、最近では2021年1月に改定。
災害リスクが上がっている地域は保険料が値上がり、災害リスクが下がっている地域では保険料が値下がりしました。
35の都道府県で保険料が値上がりし、全国的に災害リスクが高まっていることが伺えます。
「構造区分」は「イ構造」「ロ構造」の2つの区分があり、イ構造とは耐火性能が高い構造のことでコンクリート・鉄骨系の建物を指し、ロ構造は非耐火性で木造などイ構造以外の建築物を指します。
イ構造の方が圧倒的に安く、例えば東京都なら27,500円でロ構造と14,700円の差があり、北海道なら7,400円で4,900円の差があります。
耐震等級による割引のシュミレーション
では、東京都と北海道を例に実際の地震保険料について、耐震等級が高いとどのくらい割引になるのかをシミュレーションしてみましょう。
木造戸建て住宅を想定して、ロ構造で試算します。
■ロ構造(木造建築物等)保険期間1年、地震保険金額1,000万あたり
東京 | 札幌 | ||||
耐震等級 | 割引率 | 1年 | 35年 | 1年 | 35年 |
認定なし | なし | 42,200円 | 1,477,000円 | 12,300円 | 430,500円 |
耐震等級3 | 50% | 21,100円 | 738,500円 | 6,150円 | 215,250円 |
耐震等級2 | 30% | 29,540円 | 1,033,900円 | 8,610円 | 301,350円 |
耐震等級1 | 10% | 37,980円 | 1,329,300円 | 11,070円 | 387,450円 |
地域によって保険料に大きな差が出ることがわかると思います。
また、地震保険は家に住んでいる限り加入していますので、35年間分の保険料となると割引の有無が総額に大きな影響を与えます。
地震保険料は長期契約でも割引になる!
地震保険は長い期間加入するものなため、1年契約ではなく複数年の長期契約をすることでも割引があります。
2~5年の長期契約をした場合の割引率と、割引後の保険料は以下のようになります。
■長期契約の割引率(ロ構造(木造建築物等)、地震保険金額1,000万あたり)
東京 | 札幌 | ||
契約期間 | 割引率 | 1年あたりの保険料 | |
1年 | なし | 42,200円 | 12,300円 |
2年 | 5% | 40,090円 | 11,685円 |
3年 | 5% | 40,090円 | 11,685円 |
4年 | 6.3% | 39,541円 | 11,525円 |
5年 | 7% | 39,246円 | 11,439円 |
5年契約をした場合の35年間の地震保険料総額は、東京で1,373,610円、札幌で400,365円となります。
耐震等級が高くても地震保険に入るべき理由
耐震等級3は、数百年に一度起こるといわれる震度6~7程度の地震でも、倒壊や大きな損傷がないレベルとされています。
「耐震等級が高くて大地震があっても大丈夫なら、地震保険には加入しなくても大丈夫?」と思うかもしれませんが、そんなことはありません。
大きな理由のひとつとして、地震が原因で起こった火事による損害は火災保険では補償されないことが挙げられます。
地震が原因で火事を起きた、隣の家から出火して延焼してしまったといった場合、地震保険に入っていないと補償を受けることができないのです。
また、近年は「数百年に一度」といわれていたレベルの地震が何度も起こっています。
今後の地震で家が倒壊しなかったとしても、修繕が必要になれば修繕費の補償も必須といえるでしょう。
住んでいる地域の災害リスクを考えながら、耐震等級の高い住宅と地震保険で災害に備えることが大切です。
住宅の耐震等級が大切な理由について、過去のコラムや動画でもご紹介していますのでぜひご覧ください。
「耐震等級3」が必須な理由とは?【木造住宅の耐震に関する勘違い】
耐震等級によって地震保険の割引を受けられる!ただし認定証明が必要
日本は地震の多い国。
地震のリスクが高いエリアでは、地震に強い家づくりと同時に地震保険への加入も必須と言えます。
耐震等級が高く地震に強い家なら、地震保険料の割引を受けることができますよ。
割引率は耐震等級に応じて10~50%。
住宅に住んでいる限り数十年間加入することを考えると、割引の有無で保険料の総額が大きく変わります。
災害リスクの想定が大きなエリアか、建物が燃えやすい構造かによっても保険料は異なります。
大切な命と財産を守るためにも、お住まいのエリアや住宅の災害リスクを考えながら、住宅性能や地震保険で地震に備えることが重要です。
ウェルネストホームでは、耐震等級3設計、超高耐久、高気密高断熱など、国内最高性能を誇る家づくりが標準仕様です。
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