早田 宏徳が解説! 第1種・第2種・第3種 換気って何?換気システムの種類と違い、それぞれのメリット・デメリットについてご紹介

早田 宏徳が解説! 第1種・第2種・第3種 換気って何?
換気システムの種類と違い、それぞれのメリット・デメリットについてご紹介

換気

戸建て住宅の室内・室外の空気を入れ換え、快適な空間を保つために欠かせない換気システム。この換気システムには第1種・第2種・第3種という3つの種類があることをご存じですか? 

こちらでは株式会社WELLNEST HOMEの代表取締役創業者である早田宏徳が換気システムの3つの種類を比較し、それぞれのメリット・デメリットなどについて解説します。

換気システムの3つの種類

建物の中と外の空気を入れ換える換気システム。快適な居住空間を作るために欠かせないものです。換気システムには第1種・第2種・第3種の3つの種類があり、それぞれに特徴が異なります。

そこでそれぞれの換気システムについて、これまで多く用いられてきた第3種換気から順に、メリット・デメリットをふまえてご紹介していきましょう。

従来の住宅で用いられていた第3種換気とは

もともと日本の住宅で用いられていた換気システムは、第3種換気でした。第3種換気のしくみは「自然吸気/強制排気」であり、要は“捨てるだけ”になります。トイレや洗面所、お風呂といった汚いところ、臭いが出たり水が出たりする場所の空気を、機械を用いて強制的に捨てるものです。

※イメージ

壁に少しのすきまがあれば室内は自然に1気圧を保とうとしますので、そのすきまから、捨てた分だけ勝手に外の空気が入って来ます。そのため「自然吸気/強制排気」となるのが第3種なのです。

第3種の弱点は、外が暑かったら暑い空気が、寒かったら寒い空気がダイレクトに入ってくる点。また、花粉もいっぱい入り込んでしまいます。つまり基本的には、第3種は昔のやり方だと言えますね。

現代の新築住宅で主流となった第1種換気とは

従来の第3種換気に代わり、おそらく今日の日本における新築住宅で一般的にもっとも多く採用されているのが第1種換気です。

第1種換気は「自然吸気/強制排気」であった第3種に対し、「強制吸気/強制排気」の換気システムです。ファンを使って外からの空気を入れ、同じくファンを使って中の空気を外に捨てます。

※イメージ

第1種換気の中でも、熱交換型であれば、熱交換器が冷たい空気を吸気した場合は暖かく、暑い外気を吸気した場合には冷たい空気へ、7~8割を熱交換してから室内へと届けます。

たとえば、せっかく室内が25℃なのに室外の37℃の空気を入れると、12℃も高い空気が室内に入って来てしまいますよね。熱交換型の第一種換気なら、室内外の温度差12℃のうち、8割程度の熱が回収されるため、27〜28℃くらいに冷やしてから室内に入ってくるのです。一方、室内の25℃の空気は、37℃の温かい空気と混ざり、30℃くらいにして排気するんです。

※イメージ

このように空気をクロスさせ、強制的に吸気して強制的に排気する代わりに熱交換するというのが熱交換型第1種換気システムです。かつて使われていた第3種よりも効率が良いため、最近の住宅で採用されることが多いのかなと思いますね。

第1種の弱点は、ファンが2つ付くことでその分当然電気代がかかる点。またフィルターも目詰まりを起こしてはいけないので、定期的に掃除しなくてはなりません。ダクトの本数が増えればそちらの清掃も発生してくる可能性があり、メンテナンスコストがかかります。それでも、「熱を捨てない」「湿度を捨てない」といった良いものだと言えますね。

医療施設などで採用される第2種換気とは

一般の方があまり耳にしないだろう第2種換気。これは、第3種換気の「自然吸気/強制排気」の逆である「強制吸気/自然排気」の換気システムです。文字通り吸気を強制的におこない、排気は自然に委ねます。

これはどういうことかと言うと、「建物の中に空気を強制的に送り込む」形になります。すると建物の中の気圧は外気より高い陽圧になりますから、外から建物の中に空気が流れ込むことはありません。

室内が陽圧だと、外気は入ってこないため、強制吸気する空気が、もし清潔で安全なものなのであれば大きなメリットになりますよね。だから手術室とか病院では陽圧換気、つまり第2種換気が採用されています。一般的な住宅で使われるのは第1種または第3種換気ですので2種はあまり耳にしないかと思いますが、これが「陽圧換気」というものです。

3つの換気システムのメリット・デメリットまとめ

では、一般的な第1種・第2種・第3種換気システムの3つのメリット・デメリットをまとめて確認してみましょう。

※ダクトの有無は建物により異なります。

第2種換気は病院などで使用されるシステムのため、一般住宅では第1種または第3種の選択となりますが、近年の新築住宅ではメリットが大きい第1種が多く採用されています。

ウェルネストホームではダクトレスの第1種換気を採用

ウェルネストホームが採用しているのは、第1種換気です。ダクトのないシステムであり、以下の図のような構造になっています。

エディフィス省エネテックHPより転載

これは、15cmぐらいのセラミックの筒で熱や温かい空気を溜められるものです。ファンが外側を向いて動いているときは、室内の空気を外に出そうとしており、70秒経ったらカチャッと切り替わって内側を向きます。すると今度は、70秒間外の空気を中に入れていきます。そうしてカチャッ、カチャッと切り替わって空気を入れ換えているんですね。

エディフィス省エネテックHPより転載

70秒ごとに空気を入れたり捨てたり、入れたり捨てたりしながらも、熱と湿度はうまく利用しようとするのがウェルネストホームの換気システムの特徴です。15cmの筒の空気を出し入れするだけなので大変低エネルギーですみ、モーターを使う際の安い電気代のみで空気を動かすことができます。

ダクトレスのため、ダクトの掃除も発生しません。フィルターをきちんと付けておけばホコリも取れます。つまりダクトレス換気システムは、ダクト式空調システムの悪いところを一掃している良いものなのです。ダクトレスは15年ほど前にドイツで普及し始めたものですが、こういった理由からウェルネストホームでは、15年前の創業時から標準で採用しています。

ダクトレス1種換気システムについてはこちらの動画からご覧ください。

家づくりラボでも紹介しています。こちらからご覧ください。

ただしこのシステムでは壁に穴が6つ開きますので、音も室内に入って来やすくはなります。とはいっても、ウェルネストホームの家は静かですよ。

ドイツ・HELIOS(ヘリオス)社製換気システムにもオプション対応

もし、「もっともっとちゃんと音の侵入を防ぎたい」「もっとしっかり花粉が入り込むのを止めたい」と希望される場合には、オプションとしてドイツ・HELIOS(ヘリオス)社製の換気システムも選択いただけます。ヘリオス社のダクト換気システムを選んでいただければ、換気は最高ですね。

ただしこちらの場合には、定期的に多少のメンテナンスやフィルターの掃除が必要にはなります。それでも、よりこだわりたい方はそういったものをお選びください。

日本の住宅における換気システムについて

高性能住宅をつくっていくうえで、換気システムはとても大事なものです。従来のような低気密・低断熱ですき間風がビュービュー入ってくるような家に必要な換気システムと、現代の超高性能になった住宅の換気システムでは作り方がまったく違いますから、時代に見合ったものを選ぶことが大切だと言えます。

ただし日本では、もう少し全体的に住宅の質が上がってこないと、良い換気システムも登場しないだろうなと感じているのが実状です。

まとめ

3つの換気システム、第1種・第2種・第3種の違い、おわかりいただけましたか?

快適な温度・湿度の清潔な空気で満たされるウェルネストホームの高性能住宅は、換気システムにもこだわっています。私たちが施主様一人ひとりのご希望をしっかり汲んだ理想の家づくりをお手伝いしますので、どんなことでもお気兼ねなくご相談ください!

※早田宏徳による第1種・第2種・第3種換気システムの違いについての解説は、こちらの動画でもご覧いただけます。

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