日本人の98%が知らない本当に快適で健康な家【気密性の秘密】
WELLNEST HOME創業者 早田宏徳が語るシリーズ③
気密性という言葉をご存知ですか?
気密性が高い(隙間がない)家は息苦しいと考えている方もいらっしゃいますが、それは大きな間違いです。気密性が高い家は夏が涼しく冬が暖かいので、家中どこでも快適に過ごすことができます。株式会社WELLNEST HOME(ウェルネストホーム)の創業者である早田宏徳(そうだ ひろのり)が、気密性について詳しくお話しします。
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気密性とはなにか?
意外に思われるかもしれませんが、玄関、窓など皆さんの家のいたるところに、たった数ミリの小さな隙間があります。
その隙間から、冬は外の冷たい空気が家の中に入り込んでくるのです。
気密が悪いと家の温度をコントロールすることができません。
職人さんが手間暇かけて施工するからこそ、気密が高く快適に過ごせる家をつくることができるのです。
気密性が冬暖かく夏涼しい家をつくる
快適というものはまず温度なんです。
温度は夏は27℃以下くらい、冬は22℃以上、できれば23〜24℃欲しいです。
それをリビングだけじゃなくて家中のどこにいても同じ温度を保っているのが、一番快適です。部屋ごとに温度の差があってはいけないです。
そういうのを私たちは温度バリアフリーと呼んでいます。
温度の段差がないことが非常に重要です。
温度の段差をなくすために一番大事なのは気密性なんです。
聞いたことがない方もいるかもしれませんが、気密性、空気の「気」に密度の「密」と書きます。
外と中の空気が入れ替わらないことが大事なんです。
例えば外が寒くて中が暖かいと、必ず暖かい空気は寒い方へ抜けようとします。
逆に夏は外が暑くて中が涼しいので、外から内側に入ってこようとするんです。
それが人間が窓を開けたりしなくても勝手に入ってきているので、家の中が蒸し暑くなったり寒くなったりします。
気密測定をしているハウスメーカー、工務店は少ない
家を作るときに一番大事なのは気密です。
ただし日本中のハウスメーカーさん、工務店さんで北海道を除く、青森より南で、気密測定は義務化されていませんので気密測定というものをちゃんとやって、全部のお客様の家をちゃんと測っているところは少ないです。
我が社では中間、上棟時と完成の時の2回、必要であればお客様の立会いで気密測定をしています。
気密をとれば湿気や熱の出入りを防げる
おそらく一般的に冬寒いと思うのは玄関です。
まず玄関の床に素足で立った時を想像してください。
素足で行ったらすごく寒いと思われると思いますが、私たちのモデルハウスに泊まっていただければわかりますがここ(玄関の床)は冷たくありません。
それで、空気は勝手に入れ替わると言いましたが、空気が強制的に入れ替わるタイミングがあります。
レンジフード(換気扇)を回す時。
例えばレンジフードをこのように強制的に、今つけました。
するとものすごい量の空気を外に捨てるんですね。
このときに外に捨てた空気と同じ量がどこかから入ってきます。
気密性が悪いと窓の枠とか玄関の周り、そこだけじゃなくて壁にある目に見えない隙間からいっぱい入ってくるんですね。
あとは洗面所、トイレにも当然換気扇ついてますよね。
換気扇をつけているときはどこかから空気が入ってきています。
夏、暑くて湿った空気が勝手に入ってくる。
冬は寒くてカラカラに乾燥した空気が勝手に入ってくる。
コントロールできないんです、気密性が悪いと。
それでエアコンを各部屋に1台ずつつけてブワーっと(強風にして)つけたり、場合によっては冬の寒いところではファンヒーターとか、たくさん暖房しないと快適にならない。
しかし、残念ながらそれは気密が取れていなければ熱も湿気も勝手に入ってきたり、勝手に出ていったりしますので非常にまずい。
気密をしっかり取ることで外からの侵入だったり、内側の空気が逃げていくのを止める意味で気密は重要です。
気密性が高くても換気できるし息苦しくない
気密性が取れているとなると、密閉された状態になるので息苦しいんじゃないかとか、換気はどうなってるんですかと疑問に思う方が非常に多いんです。
私たちはその誤解が多いのでよくご説明するんですけど、逆にいうと、水を吸うストローを想像してください。
もしストローに穴が空いていたら、吸えますかという話をするんです。
吸えないんです、水があまり上がってこない。
ですからストローに全く穴がなく、水を吸っている状態が気密を保っている住宅だと思ってください。
そうすると本当にわずかなエネルギー、ファンの力で綺麗に空気を計画的に捨てることができます。
もしくは綺麗な空気を中に入れることができるようになります。
なので気密を取ることは換気の上でも非常に重要です。
なので換気は簡単にできますし必要のないCO2を捨てることと、人間に必要な酸素を十二分に供給しますので、ご安心くださいというのがまず一点。
もちろん春と秋は窓を開けて生活していただければいいので、そのときは換気も何も関係なくなります。
真冬とか真夏の暑いとき寒いときはそういった生活。
気密性は職人さんのきめ細かな施工でつくられる
気密というのは手間なんですね。
何回しっかりバリアするかが非常に大事なので、今残念ながら我々は工場でパネル化ができていませんので、職人さんの真心、思いでやっています。
私はたまたま自分が職人出身なので、職人さんにとにかく苦労かけると、ごめんなと、大変だけど頼むと言いながら、うちの職人さんたち一生懸命何度もテープを貼ったりシール(封を)したりして涙ぐましい努力で壁を作っています。
実際内側から外まで15工程ありますので15工程で気密を取っていきます。
当然配線の穴も全部職人さんが埋めてくれます。
気密測定をやると職人さんにとっては、わかりやすく言うと通知表なんですよね。
5段階評価の通知表をもらうようなものなんですよね。
数字言われると悔しいと言って頑張ってくれます。
そういう心のある職人さんたちがウェルネストホームにはたくさんいるので、国内で最高水準の性能の家づくりができています。
気密性とは何かについては、弊社サイトの家づくりラボにある「気密性」が必須な8つの理由【高気密・高断熱はハウスメーカー任せではダメ!】の記事をご覧ください。