観光地なのに車で行けない?!省エネと観光を両立したスイス・ツェルマット

観光地なのに車で行けない?!
省エネと観光を両立したスイス・ツェルマット

スイス、マッターホルンの麓の村・ツェルマットは、アルプスで最も名高い観光地の一つ。
冬には美しい氷河の景観を、夏には登山やハイキングを楽しむことができます。

世界でも有数のリゾート地でありながら、環境への配慮が徹底されています。
ウェルネストホームが取り組んでいる、北海道・ニセコ町のまちづくりにも通じるところがたくさんあります。

今回は、そんなスイス・ツェルマットのサステナブルな事例を一部ご紹介します。

ツェルマットはどんな村?

地図データ ©2023 Google
地図データ ©2023 Google

ツェルマットはスイス南部、アルプス山脈の麓に位置する、標高は1620メートルの村。周囲にはマッターホルンをはじめ4000m級の山々が38座も連なっています。19世紀中頃までは農村でしたが、1865年に英国人7人のチームが当時難攻不落と言われたマッターホルンの頂上に成功。これを機に、登山客が集まる観光業の村として栄えていきました。
その名峰マッターホルンは標高4478m、頂上がピラミッドのように尖ったフォルムが有名で、北壁からのアタックは超難関と言われている、スイスを象徴するシンボルです。 アウトドアブランド「THE NORTH FACE」のロゴは、アルプスの三大北壁と言われている3つの難関ルート、アイガー・グランドジョラス・マッターホルンの3つの北壁を表しているそうです。

マッターホルン
マッターホルン

マッターホルンについで有名なのは、モンテ・ローザでしょう。標高は4810mで、アルプス山脈ではモンブランに次いで2番目高い山です。モンテ・ローザは単独の峰ではなく、複数の峰からなる山群の名称です。
朝日に赤く染まった山の様子がバラの花のように見えることから、この名前がついた、という説があります。

モンテ・ローザ
モンテ・ローザ

ツェルマットは車で行けない観光地?!

ツェルマット最大の特徴は、環境保全が徹底されているということ。どういうことか、これからお伝えしていきます。

ツェルマットの車事情

なんとツェルマットでは、1960年代後半から、ガソリン車の乗り入れが禁止されているのです!
代わりに走行が許可されているのは、馬車もしくは村独自で製造された電気自動車のみ。
電気自動車は、電池がなくなると、村内に設置されている補給ステーションで、完備してある蓄電池と交換する仕組みです。

しかも、ツェルマットで利用可能な電気自動車は550台と上限が決められています。
自家用車としての所有は認められず、全て商業用です。ただし、村民の97%が観光業に従事しているので、ほぼ自家用車のようなものですね。
1台の値段は、日本円に換算するとなんと1360万円〜1700万円なんだそう。高すぎて驚きますが、この車のかたちはなんともかわいらしいと思いませんか。

村独自の電気自動車は、独特なかわいらしいフォルム
村独自の電気自動車は、独特なかわいらしいフォルム
送迎バス
送迎バス
馬車
馬車
トラック
トラック
郵便屋さん
郵便屋さん

ツェルマットの建築物

ツェルマットにある建築物は、写真のような「伝統木造工法」で建てられており、これから新築する場合も、伝統工法での建築が義務付けられています。
そもそもツェルマットでは、地元の資本でなければ不動産を購入できないため、村内にはナショナルチェーンのホテルは一切ありません。

ツェルマットのエネルギー

ツェルマットでは、全エネルギー供給のうち、80%が再生可能エネルギーを使用しています。その内訳は、70%が水力発電、残り10%がバイオガス発電、太陽光発電などです。

また、ツェルマット独自でバイオガスの生産も行っています。は、食品廃棄物や汚泥、家畜糞尿等の湿分の高い原料をメタン発酵させ、バイオガスを発生させて燃料にし、発電するという仕組みです。ホテルやレストランから出る食料品廃棄物を回収し、バイオガス施設に輸送しているんです。
また、木廃材、庭木の剪定で出たゴミも村で回収し、チップにして暖房の燃料として利用しています。

ツェルマットと北海道・ニセコ町は共通点が多い?

現在ウェルネストホームがまちづくりに携わっている北海道・ニセコ町。サステナブルな取り組みのほかにもツェルマットとの共通点がいくつか見えてきました。

 ツェルマットニセコ町
人口5,759人(外国人約35%)5,074人(外国人約10%)
主な産業観光業観光業
名峰マッターホルン羊蹄山
モンテ・ローザニセコアンヌプリ
第三次産業の就業者数3,841人(就業人口の97%)1,722人(就業人口の70%)

ツェルマットが実現する持続可能な自治体の形

ツェルマットでは、エネルギーも、経済も、自治体内で循環する仕組みができています。
車は電気自動車のみが走行を許され、しかもその車は村独自で製造されたもの。地元資本でなければ不動産を購入できないため、宿泊施設もナショナルチェーンは参入することができません。エネルギーも80%が再生エネルギーです。

他国や特定の企業に依存せず、自治体の中で持続可能な取り組みを行っているツェルマット。このような取り組みは、世界でも非常に珍しいケースでしょう。

持続可能な社会の実現を目指すウェルネストホームは、ツェルマットの取り組みを参考にしながら、今後の家づくりはもちろん、現在進行中である北海道・ニセコ町の開発にも邁進していきます。

まとめ

いかがでしたか?
今回は、サステナブルな観光地、ツェルマットについてご紹介しました。
ウェルネストホームは引き続き、持続可能な社会の実現を目指し、家づくりに取り組んでいきます。
家づくりラボではこれからも私たちの活動について発信していきますので、ぜひご覧ください。

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