早田宏徳が解説! 全館空調って何?間欠空調とどう違う?それぞれの特徴やメリット・デメリットについてご紹介

早田宏徳が解説! 全館空調って何?間欠空調とどう違う?
それぞれの特徴やメリット・デメリットについてご紹介

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空調システムには、「全館空調」と「間欠(かんけつ)空調」があるのをご存じですか?

「名前を聞いたことはあるけれど、詳しい違いはわからない……」という方も多いのではないでしょうか。

そこでこちらでは、WELLNEST HOMEの代表取締役創業者である早田宏徳がこの2つの空調システムを比較し、それぞれのメリット・デメリットなどについて解説します。

全館空調と間欠空調の違い

全館空調とは、住宅の中のすべてのお部屋を常時適温に保つシステムです。

そもそもヨーロッパやアメリカでは、居室だろうが水回りだろうが、お風呂だろうがトイレだろうが全部のお部屋を暖かくしないと基本的人権侵害になるという考えなんですよね。

特に、裸になる脱衣所とトイレは23℃以上でないといけません。極端に言うと、寝室は9℃でもいいのです。パジャマを着ているし、お布団をかけますから。冬場に「トイレ・水回りの温度を上げなさい」といった面が強いので、全館空調というよりは全館暖房と呼んだほうがいいかもしれませんね。

一方、間欠空調とは、エアコンを居室ごとに付けて「居室が暑いな」と思ったら冷房にする、「寒いな」と感じたら暖房にするといったものです。日本的な発想のもので、人が点け消しをすることで、その人がいる時だけ冷房・暖房するのを間欠空調、もしくは間欠冷暖房と言います。

全館空調・間欠空調のエネルギー使用量について

その部屋だけを暖めたり冷やしたりする間欠空調は、今でも日本のほとんどの住宅において「普通」ですよね。だから、今から新築する場合でもエアコンが3台、4台入っているというケースでは、あまり気密もとられていないし断熱もしっかりしていないと考えられるので、おそらく間欠空調のはずなんですよ。

それに対し全館空調となると、常時ずっと同じ温度にしようという考え方なので、そもそも気密性・断熱性が相当高くなければ、めちゃくちゃエネルギーを使います。

気密

なおかつ1カ所の熱源から各部屋にダクトで空気を送るときにもいろいろと問題が生まれます。1番の問題は、ダクトの距離が長くなればなるほど、せっかく冷やしたり温めたりした空気が、室温の影響を受けて均一化しようとする点です。このため、高気密・高断熱住宅でない場合は、ダクトの中で温度が変わってしまうのです。ですから、全館空調をするのは、実は建物の性能にしても、ダクトの配管にしてもとても難しいことなのです。

ただし、ある程度の断熱性能ある住宅であれば、ダクト空調で家全体を18℃から20℃くらいにすることは可能だと思います。でも、家全体を一定の温度、たとえば冬に23℃、夏に25℃に保とうとするならば、けっこうなエネルギーが必要になるでしょう。

そうしたことを考えると、間欠空調なら、全館空調の半分ほどのエネルギーで収まると思います。日本では、自分がいる場所、いる時間だけ、点ける・消すを繰り返すという方法を選択してきたと言えます。

不快感は温度差で生じる

そうなると、間欠空調のほうがいいように感じる方もいるかもしれませんが、やはり住みやすさから言うと、断然全館空調のほうが優れています。なぜならやはり、人は温度差が出ると不快に感じるからです。たとえば、寝る部屋は20℃だったとしましょう。

朝起きて、階段を降りていったら台所が12℃だったと。

すると、それってすごく「寒っ!」と感じますよね。この温度差が問題なんです。

ほかの例で言うと、リビングは20℃以上あるのに、お風呂や洗面所・脱衣所に行ったら12℃しかない、というケースも同じです。この場合も「寒っ!」となります。これには全館空調というよりも、まず断熱性能と気密性能が重要になってきます。断熱性能をG2(※)以上にして、気密性能も同等に保てば、全館空調にしてもまあまあ快適になりますよ。

※国の基準とは別に「HEAT20(一般社団法人20年先を見据えた日本の高断熱住宅研究会)」が提唱する断熱性能を示すグレード。G1、G2、G3の3段階があります。

ただ、G2で全館空調をするのとG2で間欠空調をするのとでは、おそらく間欠空調のほうがエネルギーの使用量は半分くらいですむんですよね。

室温
UA

つまり全館空調というのは、ある意味やっぱり贅沢品というか、「エネルギーを使う代わりに各部屋を同じ温度に温める」といった形になると思います。

しかし、ウェルネストホームのようにG3クラスの住宅となると、全館空調にしてもエネルギーがかかりません。私たちにはもう間欠空調という概念がないので、全館空調を前提で断熱性能を求めると、自然とG3が必要になってきます。ですからウェルネストホームでは、G3を基準にしているということなんです。

全館空調と間欠空調のメリット・デメリットまとめ

全館空調と間欠空調のメリット・デメリットをまとめると、以下のようになります。

全館空調間欠空調
メリット・家中が季節ごとに適切な温度に保たれ、温度差が生じず快適に過ごせる
・人が点けたり消したりする手間が不要
・断熱性能・機密性能が高い住宅であれば、エネルギー使用量も抑えられる
・一般的な性能の住宅の場合、全館空調よりエネルギーの使用量をかなり抑えられる
デメリット・全館空調にするには建物の断熱性・気密性やダクトの配管などにも十分な配慮・手間が必要
・一般的な性能の住宅では、エネルギー使用量がかなり高くなる
・居室とトイレ・脱衣所などで温度差が生じ、冬場には寒さを強く感じやすい
・人が自分で点けたり消したりする必要がある

このように、2つの空調システムにはそれぞれよい点と悪い点があります。住宅にどこまでの性能を求めるのかによって、適したものは異なってくると言えるでしょう。

ウェルネストホームでは全館空調がスタンダード

先にお話しした通り、ウェルネストホームでは全館空調がスタンダードです。全居室において夏場は26℃以下で、湿度は50%程度。冬場でも22℃以上です。1年中23℃から25℃の間で暮らせる家だと考えていただけたらいいですね。

そのために、そもそも断熱性能・気密性能の高い家にしているので、とりたてて全館空調という言葉を使わなくても、1階と2階に1台ずつあるエアコンを自動で点けたり消したりすれば、もう全館空調になってしまいます。だから、わざわざそのためのシステムを入れる必要はありません。

全館空調の家で暮らす早田宏徳が感じるメリットとは

私もそうですが、ほとんどの方が子どもの頃から間欠空調の家に住まれていたと思います。冬は石油ストーブを焚いたり、「寒い寒い!」と言いながら脱衣所で服を脱いで、お風呂に入ってやっと「あったかい!」となったり。それが普通でしたから、全館空調の暮らしと言われてもイメージしにくいかもしれません。

今私は全館空調の家で暮らしていますが、何がよいかと言えば、やはり暑さ、寒さのストレスがないことですね。極端なことを言うと、私は暑がりですが、冬でも素足で平気です。以前にも私の家のことを動画でお話しましたが、タイル貼りのダイニングでもいつも素足です。

一般的な昔の間欠空調の家で、もし石貼りでダイニングを仕上げていたとしたら、普通であれば冬場は寒くてそこにいられないと思います。そのくらい全館をしっかり断熱して、そのうえで熱をちょっとずつでいいので配ってあげるようにすると、どこをとっても25℃になるんですよ。

だから、いつも春という感じですね。春のぽかぽかとしたところに、長袖スウェットで寝ていたら、私だとちょっと暑いぐらいです。だから冬でも半袖短パンで寝るんですけど(笑)。

快適さについては、ちょっと一般の住宅からは想像できないくらいよいものだと思います。特に冷えが気になる女性にはうれしいのではないですかね。

早田宏徳の自宅についてはこちらの動画をご覧ください。

まとめ

全館空調と間欠空調の違い、おわかりいただけましたか?

ウェルネストホームでは、全館空調のデメリットであるエネルギー使用量の問題を、高い断熱性能・気密性能を備えることで当たり前に解決しています。環境と人にやさしい省エネの快適な家。そんな夢のような住まいを、実際に形にしているのです。理想の家づくりは、どうぞウェルネストホームまでご相談ください!

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