早田宏徳が解説! ハウスメーカーと工務店の違い?
それぞれの特徴や依頼先を決める際のポイントをご紹介
家づくりを始めようとしたとき、「ハウスメーカーに頼むか」「工務店に依頼するか」という問題が出てきます。どちらに頼んでも家は完成しますが、両者の違いを理解されている方は多くはないのではないでしょうか。
そこで今回は、株式会社WELLNEST HOMEの代表取締役創業者である早田宏徳がこの2つを比較し、それぞれの特徴や依頼先を決める際のポイントなどについて解説します。
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ハウスメーカーと工務店の比較
そもそも、ハウスメーカーと工務店はどう違うのでしょうか? また家を建てる会社には、ほかに分譲メーカー(パワービルダー)もあります。こちらでは、これらの会社の特徴を比較してご紹介します。
ハウスメーカーとは?
ハウスメーカーというと、大和ハウス、積水ハウス、セキスイハイム、それからパナソニックホームズ、旭化成ホームズ(ヘーベルハウス)、住友林業、三井ホームといったところが、いわゆる専業の“大手さん”と言える会社です。
財閥系だったり、化学系だったり、またトヨタホームみたいな自動車系だったりと、大企業が傘下に持っている会社が「ハウスメーカー」です。
こういったところはやはり、工場、品質管理、現場の管理性などが凄まじいと感じます。2017年、2018年にウェルネストホームが旭化成ホームズに出資していただいて、一緒に仕事をさせてもらってよくわかったのですが、本当に凄いです。
管理体制や品質管理、その検査体制など、やはりコンプライアンスも含めてハウスメーカーというのは素晴らしいのではないかと思います。わかりやすく言うと、偏差値が55から60くらいの、優秀な学生さんみたいなイメージだと思ってください。
工務店とは?
一方工務店というのは、ピンキリです。正直、「わからない」です。たとえば飲食店に入り、食べてみて初めておいしいかどうかわかる、といったような感じです。たまにはマズいところもある、というような……。しかし、家というものは一生に1回のものですから、どれを食べればよいかわからないし、食べ歩きするわけにもいかないですよね。
工務店は、良いところに当たったらハウスメーカーよりも安くて良質な家が建てられるというメリットがあります。ですが、品質や検査、保証体制、また将来性、会社の持続可能性などについては、ちょっと不安なところもあるのは事実です。
ですからいろいろな意味で言うと、ハウスメーカーが偏差値55ぐらいで安定しているのと比べて、偏差値は40から、下手したら65ぐらいまであるような感じだと思います。そのため、もう「わからない」のです。
だから面白くもあるのですが、玉石混交と言っては語弊があるかもしれないですけれども、すごく良い会社もあるし、ちょっと残念な会社もある。そんな風に思ってもらったほうがよいかもしれないですね。
分譲メーカーについて
いわゆるハウスメーカーと工務店の差についてお話ししましたが、加えて知っていただきたいのが「分譲メーカー」です。これは、パワービルダーともいわれている会社です。たとえば、オープンハウス、飯田産業、一(はじめ)建設、ファースト住建、アイダ設計とかですね。皆さんハウスメーカーと同じように見えるかもしれませんが、これは大きな間違いです。
これらは通称「分譲屋」といって、建売屋さんのことです。要はお客様との打ち合わせなどは、ほとんどない会社ですね。中には打ち合わせをするところもありますが、その多くは、簡単に言うと一気にどんどん家を建てていく会社です。ですから顧客にとっては、土地建物でありながらマンションを買うような感じです。いわば「立地」と「価格」で売っていく会社ですね。
実はこの分譲メーカーが、ハウスメーカーよりも遥かに多くの家を売っています。日本の住宅の大半が分譲ですので、戸建て住宅を建てる工務店というのは実際少ないんですね。本当のところハウスメーカーも、そこそこ戸建て住宅を建ててはいますが、名前の割にはまあ「そこそこ」なんです。
このハウスメーカーの中には、先ほど挙げたいわゆる大手系と言われる積水、三井、住友林業、大和、旭化成、パナソニックホームズ、トヨタといったところがあります。またタマホーム、桧家(ひのきや)住宅などもありますね。
ヤマダホームズは、ヤマダ電機が大きいので大手と言えば大手ですが、そちらは住宅とは関係ないですし、住宅のほうの歴史はまだ浅く合併もくり返していますよね。こういった会社が急激に増えているため、一般の方にはハウスメーカーも分譲メーカーも同じように見えているのだと思います。
着工棟数の違い
着工棟数で言うと、ハウスメーカーは本当に多いです。全国チェーン展開型のローコストメーカーで、年間数万棟。分譲メーカーが15万棟、20万棟といった感じです。
それに対しわれわれ工務店は、全国何千社の数をすべてまとめても10万棟ぐらいです。実は一般の方が良い工務店を探す・つながるというのはかなり大変なことなので、そういった点も数に影響していると言えます。
ウェルネストホームも、年間200棟ほどです。ウェルネストエンジニアリング30社を足しても、80棟ほどですので、合計200棟ぐらいですね。ですから、いわゆる「持ち家」「戸建て」といわれる住宅が、ざっくり年間で17~18万戸建っている内の180棟が、ウェルネストホームなのです。つまり1,000軒に1軒ぐらい建っている。そんなレベルです。
家づくりをどこに依頼する? そのポイントとは?
ここまで、ハウスメーカー、工務店、分譲メーカーの違いについてご紹介してきました。では、「どこに家づくりを依頼するか」を決めるには、どうすればよいのでしょうか。次に、依頼先を決めるポイントについて解説していきます。
まずは方針を考える
家づくりを検討する場合、まず方針を絞っていくことが必要です。初めに立地を選びます。その後、分譲マンションか戸建てかを決めます。土地は、町の中心から少し離れた郊外にするのか、すごく高くはなるけれど中心の良いところにするのかなども考えますよね。
そして建売住宅にするのか、オーダーメイドの注文住宅を作るのか。ただしオーダーメイドでいくと決めた場合でも、4,000万円する家もあれば、3,000万円、2,500万円の家もあります。ローコストメーカーであれば、2,000万円ぐらいで建てられる家もありますよね。後はそれらの吟味が重要になるのではないでしょうか。
最後は総合的に判断を
大手は、管理・監督といった点でとても安定していますよね。ですが残念ながら、やはりそれだけの管理・監督をするには、当然それ相応の人件費や工数がかかります。つまり大手が建てる家というのは、品質は高いし管理もしっかりできているので安全・安心なのだけれども、性能の割にはお値段が高いと私は思っています。
なので「性能」という部分をちょっと上げようと考えると、同じ費用を出すのでも工務店のほうが良い家ができますよね。ウェルネストホームで言えばわかりやすいかと思いますが、当社はハウスメーカーと同じくらいの金額はかかりますけれど、そちらより「性能はぶっちぎれる」のです。
その代わり、早田宏徳という人、その人間性は大丈夫なのかといったところも問われるわけです。社員の対応力は問題ないのか。デザイン性はどうなのか。後は持続可能性とか、会社は健全経営であるのかなど、工務店ならではのことを何かといろいろ言われるのです。
ですから、いずれにしろ良し悪しはあるものですし、施主の方が実際家を建てられるときのフィーリングとかマッチングといった点もありますので、こればかりは何とも言えないですね。また良いと思う会社を見つけても、建てたいエリアに対応していない場合もあります。最終的には、いろいろな面を総合的にふまえて考えなくてはならないですよね。
ウェルネストホームの考え
結局のところ、ハウスメーカーを選ぶよりも工務店を選ぶほうがかなり選択肢の幅は広がりますよね。もしハマれば、ものすごくハマるところがあるかもしれないといった要素があるのは事実です。
先ほどお話したように、とんでもなく偏差値が高い、60、70みたいな、東大に行くような工務店も実際あります。と思えば、「ここは大丈夫か?」と思うようなところもありますので(笑)。その辺が工務店の難しいところです。ですから言葉自体はあまり好きではないですが、やっぱり「大手志向」というのは「安全・安心を買う」といった感じではないでしょうか。
ウェルネストホームは工務店ですが、決して大手批判はしません。私は旭化成ホームズさんと一緒に仕事をするようになって良い面もたくさん見せてもらい、真摯だなあと感じているからです。いろいろな角度から検討を重ねて、最終的にウェルネストホームが良いと選んでいただけたら一番うれしいですね。
まとめ
ここまで、ハウスメーカーと工務店の違いや依頼先を選ぶポイントについて解説してきましたが、おわかりいただけたでしょうか?
ウェルネストホームは高性能住宅にこだわる工務店として、こだわりの設備・仕様を盛り込んだ人と環境に優しい住宅をご提供しています。工務店ならではの相談のしやすさ・柔軟な対応で、施主様の理想の家づくりをお手伝いしますので、ぜひお気軽にご相談ください!
※早田宏徳によるハウスメーカーと工務店の違いについての解説は、こちらの動画でもご覧いただけます。ぜひご覧ください。