窓を閉めても花粉は侵入する!花粉を部屋に侵入させない驚異の換気方法と家の秘密
春になると多くの人が気になるのが花粉症。
部屋はちゃんと換気をしたいし空気をキレイにしたい。
でも、換気すると花粉が家の中に入ってくるのがイヤ!
窓を開けるなんてもってのほか!
皆さんも、そんな風に思っていませんか?
換気扇のフィルターを変えれば、換気しても問題ないだろうと考えている方もいらっしゃるかもしれませんが、そんな単純な話ではありません。換気をするしないに関係なく、窓を閉めても花粉は入ってくるのです。
なぜ窓を閉めても花粉が家に入ってくるのか?
この記事にて、花粉と換気の関係について詳しくお伝えします。
そもそも花粉のために部屋の換気を犠牲にする必要などありません。部屋の中に花粉を入れることなく、部屋の空気環境をキレイにすることは可能です。
WELLNEST HOMEは、創業からずっとそのような高性能な家をつくり続けることによって、お施主様からご好評をいただいております。その秘訣も合わせてお伝えさせていただきます。(弊社の施工事例もぜひ参考にしてみてください)
春先にかけて、花粉で頭を悩ませる皆さんが、ご自宅で快適に過ごすお手伝いができれば幸いです。
※WELLNESTHOME創業者の早田がyoutubeチャンネルで換気とシックハウスについて解説している動画はこちら
contents
なぜ花粉症になるのか?いま花粉症でない人も油断できない
皆さん、そもそもなぜ花粉症になるかご存知ですか?
弊社の中にも、花粉症に30年以上かかったことがないメンバーがいますが、「いつかかるか分からないから注意しといた方がいいよ」と念を押しています。
なぜならば、花粉を身体に入れれば入れるほど、花粉症にかかりやすくなるからです
花粉症って、アレルギー反応の一種なんですよ。
花粉が身体の中に入ると、花粉を異物とみなしてやっつけに行こうとする物質が生まれます。その花粉をやっつけようとするのが、IgE抗体と呼ばれるものです。
(名前は覚えなくても大丈夫ですよ)
IgE抗体が少ないうちは何の症状も起こりません。しかし、何年も花粉を浴び続け、IgE抗体が一定量まで増えると、このIgE抗体が鼻水やくしゃみ、目のかゆみを引き起こすワルモノに変わってしまいます。
花粉症といえばスギ、ヒノキ花粉がメジャーなところです。エリアにもよるのですが、これらの花粉が飛び始めるのは2月〜4月くらいなので、この時期にマスクが手放せないという方も多いかと思います。
いま花粉症ではない人も、いつ花粉症で悩むことになるか分かりませんよ。脅しているわけでは決してありませんが、花粉症は誰にでも起こりうるということを認識してもらえればと思います。
(花粉症のメカニズムについては、環境省-花粉症環境保健マニュアルから引用させていただきました)
室内の花粉の6割は換気で侵入してくる
- 専業主婦(または専業主夫)の方
- 在宅ワーカーで家にいることが多い方
どうしても家にいる時間の割合が多い方もいらっしゃいますよね?
そのような方たちにとっては、いかに花粉を家の中に入れないかが毎年の悩みの種ではないでしょうか。
花王さんの調査結果によると、このようなデータが出ています。
家に侵入してくる花粉の中でもっとも多いのが、換気によるもので全体の60%に上る
というものです。
そもそもの花粉の侵入量がそれほどでもなければ良いのですが、残念なことに
1日に約2000万個もの花粉が家に侵入している
ようです。
(花王生活者研究センター-花粉に関する生活者実態とその対策の検証より)
ここまで詳細なデータでなくとも、換気すると花粉が入ってくるという情報くらいはどこかで耳にしたことがあるかと思います。だからこそ、窓を全開にしないで10cmくらい開ける、カーテンを閉めるなどの予防策もされていらっしゃるかと思います。
それでも花粉が我慢できない場合には、「窓も閉めっぱなし、換気もしない」というところまで行き着く方もいらっしゃるでしょう。
花粉を部屋に入れたくない!それでも換気がいる理由
そうは言うものの、換気しなくても本当に大丈夫なのかが心配ですよね。
結論から申し上げるならば、換気は毎日しなくてはいけません。部屋の換気をしなければ、シックハウス症候群などの健康障害を引き起こす恐れもあるからです。
家の中の空気をキレイにするために、部屋の換気は必須なのです。
今ではどこの住宅でも24時間換気というものが義務付けされていますが、その背景にあるのは、シックハウス症候群の予防にあります。シックハウス症候群とは、家の建築材料に使われる揮発性有害化学物質(ホルムアルデヒドなど)によって、めまいや頭痛などの健康被害を引き起こすことです。
シックハウス症候群の詳細は割愛しますが、換気をしないことによって家の中で快適に過ごすことができない、最悪の場合には健康被害につながることが容易に想像がつきますね。
シックハウス以外にも換気が必要な理由はこれだけあります。
- 二酸化炭素を外に出して新鮮な酸素を取り入れる
- 熱、湿気が一箇所にとどまらないようにする
- 匂いがこもらないようにする
- ダニ、カビなどハウスダストを排出する
24時間換気についての詳細は、弊社サイト内にある家づくりラボの記事「24時間換気はデメリットばかりなの?熱交換換気システムで省エネ健康な家」でご確認いただければと思います。
フィルター選びは二の次!換気で花粉が侵入する本当のワケ
換気が大事なのは分かった
でも、換気をしたら花粉が入ってくるじゃない!
花粉が入ってくるなら換気なんてしないほうがマシだ
このジレンマに皆さんが悩まされる気持ちは痛いほど分かります。花粉という大きな問題を解決しない限り、皆さんも安心して換気なんてできないですからね。
皆さんが換気による花粉対策として真っ先に思い浮かぶのが、給気口にフィルターを設置するということではないでしょうか?しかし、フィルターを設置するというのは本質的な花粉対策ではないのです。
初めての方でも分かるように、もう少し噛み砕いて説明していきますね。
日本の多くの家で採用されている第3種換気システムとは何か?
皆さんのご自宅も含め、日本の多くの住宅で使われている換気システムが、第3種換気システムというものです。第3種換気システムでは、室内の汚れた空気を換気扇で強制的に押し出すと同時に、給気口を設けて外の新鮮な空気を取り込みます。自然給気というと聞こえは良いのですが、簡単に言えば窓を開けっ放しの状態のようなものです。
給気口から花粉が侵入するというのが一般的な話
そのため、給気口から新鮮な空気を取り込むだけなら良いのですが、それと同時に花粉まで家の中に侵入してしまうのです。
だからこそ、給気口にフィルターを設置することで花粉の侵入を防ごうというのが、世間一般で言われている花粉対策となります。
給気口から入ってくる花粉はごくわずかに過ぎない
しかし、いまの日本のほとんどの住宅では、給気口にフィルターを設置するだけでは花粉の侵入を防ぐことはできません。
何故ならば、給気口から入ってくる花粉はごく一部に過ぎず、ほとんどの花粉は家中の至る所に空いている隙間から侵入してくるのです。
「隙間なんてどこに空いているの?」
こんな風に疑問に思われてかも知れませんが、目に見えないだけで家中の至るところに隙間が空いています。つまり、日本のほとんどの家は気密性の低い隙間だらけの家なのです。
気密性の指標としてC値(隙間相当面積)が用いられますが、日本の一般的な家のC値としては5.0㎠/㎡となります。数値だけ言われてもピンとこないでしょうが、100㎡の家におよそハガキ3枚分の隙間が空いていることに相当します。
これだけの隙間が空いていると、給気口はほとんど意味をなしません。給気口から入ってくる空気の割合はわずか15%に過ぎず、残りの85%の空気は家中の隙間から入ってくるのです。
ちなみに、家の中に入り込む花粉の大きさはわずか5μmに過ぎませんから、ハガキ3枚分の隙間が空いていれば花粉は簡単に侵入できてしまいます。そうなりますと、いくら給気口にフィルターを設置したところで、花粉は家の中に入りたい放題ですよね。
花粉を入れずに換気するなら家の高気密化は欠かせない
皆さんが花粉を入れずに換気をしたいと考えるならば、家中の隙間をすべて塞ぐしかありません。しかし、現実的にそのようなことは不可能です。それこそ、壁を引き剥がして気密を取り直しでもしない限り、隙間を塞ぐことはできません。
だからこそ、皆さんがこれから家の購入や建て替えを予定されているならば、気密性にはぜひこだわっていただきたいのです。
C値をゼロにすることはできませんが、限りなくC値がゼロに近い家をつくることはできます。それによって初めて、換気システムが意味を成してくるのです。
WELLNEST HOMEの家は、全棟のC値の平均が0.2㎠/㎡であり、日本国内ではおそらく最高水準の気密性能となっております。当然ながら気密測定も行なっています。弊社が建てた家で換気システムがほぼ完璧に機能しているのは、高い気密性に他なりません。
気密性に関する詳細は、「気密性」が必須な8つの理由【高気密・高断熱はハウスメーカー任せではダメ!】の記事に載せております。
高性能フィルターで約99%の汚染物質をカットできる
家の高気密化が24時間換気が機能するための大前提となります。その上で換気扇にフィルターを設置することによって、室内への花粉の侵入を大幅にカットすることができるのです。
WELLNEST HOMEの家では、24時間換気システムとして第1種熱交換換気を採用しています。基本的にはエネルギー効率の高いダクトレス換気となっており、フィルターを交換することでHEPAフィルター(※1)と同じくらいのレベルで汚染物質を捕まえることができます。
クリーンルーム並みの室内環境を作りたいというご要望がございましたら、ダクト式の換気システムを提案させていただく場合もあります。ダクト式換気システム+電子式集塵フィルター付き外気清浄機(トルネックス)の組み合わせによって、クリーンルーム並の室内環境を作ることができます。これによって、PM2.5や花粉などの健康被害の脅威からご家族を守ることが出来ます。また、一般的な高性能フィルターの集塵方法と違い目詰まりを起こしません。そのため、半年に一度の交換が不要で経済的です。
言葉で伝えてもなかなか伝わりづらいことですので、弊社代表の早田宏徳から、24時間換気システムについて解説してもらいました。詳しくはこちらの動画をご覧ください。
※1:HEPAフィルター:High Efficiency Particle Air Filterの略。JIS規格で『定格風量で粒径が0.3μmの粒子に対して99.97%以上の粒子捕集率を有しており、かつ初期圧力損失が245Pa以下の性能を持つエアフィルター』のこと
まとめ
今回は、花粉をテーマとして、窓を閉めても花粉が部屋に侵入する理由を解説させていただきましたが、いかがでしたでしょうか?
残念ながら、皆さんがいま気密性の低い家に住まわれているならば、換気をすれば間違いなく花粉は家の中に入ってきます。給気口にフィルターを付けたとしてもです。
皆さんがこれから家を住み替える予定があるならば、ぜひ気密性という観点でも家を選んでいただきたいと思います。
また、WELLNEST HOMEは全国各地にモデルハウスがございます。もし興味がございましたら、花粉を入れずに換気ができて空気をキレイにできる家をぜひ体感してみてください。
皆さんのこれからの家選びの参考になれば幸いです。