二世帯住宅は完全分離がすべてじゃない!タイプごとのメリット・デメリットを解説
「そろそろ親の面倒を見てあげたい」
「共稼ぎで大変だから親に育児・家事を手伝って欲しい」
「家を建てたいけど、土地まで購入するのは難しいから親の家を建て替えたい」
このように二世帯住宅を検討する理由は様々でしょう。
相続対策や経済面でも何かとプラスになりやすい二世帯住居ですが、最初にしっかり考えておかないと、トラブルやストレスの原因になりやすい住居形態でもあります。
家族みんなが幸せに暮らせるように、どんな形態の二世帯住宅がいいのかこれから一緒に考えてみましょう。
WELLNEST HOMEでは、大阪に二世帯住宅型のモデルハウスが一軒あります(モデルハウスの詳細は後述します)。もし弊社のモデルハウスに興味のある方は、お近くにあるWELNNEST HOMEの支店までお問い合わせください。
※WELLNESTHOME創業者の早田がyoutubeチャンネルで関連した内容を解説している動画はこちら
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3タイプある二世帯住宅のメリット・デメリット
二世帯住宅には大きく3つのタイプがあります。
- 完全同居型:二世帯が同じ住居を完全に共有するタイプ
- 部分共有型:別々に暮らすけれどもキッチン、風呂、洗面所など、設備の一部を共有するタイプ
- 完全分離型:全ての設備を完全に分離するタイプ。同じ建物だけどすでに玄関から分かれている。
親世代との反りが合うかどうか、生活のリズムをお互いに合わせられるかどうかによって、どのタイプの二世帯住宅が皆さんに合うかは違ってきます。ドラマの中でよく出てくる嫁・姑問題は、こういうリアルな場でも起こりますからね。
以下の13の質問に、◯×で答えてみてください。どの項目に◯がついたかで、皆さんに合った二世帯住宅のタイプが大まかに分かります。あまり難しく考えず、直感で◯×をつけてみてくださいね。
完全同居型が向いている人:費用を浮かせたい、親世代とうまくやれる自信がある
先の質問の1〜6に多く◯がついた方は、ズバリ完全同居型でもやっていけるでしょう。
また、完全同居型のメリットは以下の通りです。
- 費用負担を軽くできる
- 親にも家事を手伝ってもらえれば負担が楽になる
親世代と子世代で設備を完全に共用するので、3タイプの中で家の建築費がもっとも安く、光熱費や食費も安くできます。
子世帯が共稼ぎで、家事を親世帯に手伝ってもらいたい、親に孫の面倒も見てもらいたいという人には大変便利な形態だと思います。
一方で、完全同居型のデメリットは、(当たり前の話ですが)プライバシーな空間を確保できないことです。居室・寝室以外の空間は共用です。極端な話、自分たちの寝室を親に掃除してもらっても気にならないくらいの気兼ねのなさが必要になります。
嫁-姑問題がよく話題に上がりますが、奥さんが旦那さんのご両親と一緒に住むというパターンはあまりうまく行かないようです。どちらかといえば、上手くいくのは旦那さんが奥さんのご両親と一緒に暮らすパターンですね(『サザエさん』でいうマスオさんみたいな感じ)。
この辺りはあくまで一般論です。要は親世代と反りが合うかどうかということです。奥さんとお姑さんが、お互いになんでも言い合える間柄ならばなんの問題もありません。不満があれば、喧嘩して翌日には仲直りできるくらいの関係でないと、ストレスが溜まって最終的には別居するということにもなりかねません。
完全分離が向いている人:親世代と上手くやれる自信がない、将来的に賃貸や売却も考えている
完全分離型は、玄関を含め、すべての設備を完全に2つに分けるタイプです。まるでマンションやアパートのように、同じ敷地内に2つの家をつくって別々に暮らすイメージです。
7〜13の質問に◯が多くついた方は、完全分離型が向いているかもしれません。特に、11〜13の項目すべてに◯がついた人は、予算が許すなら完全分離型がおすすめですね。
完全分離型のメリットは以下の通りです。
- 親世代に気を遣う必要がない
- プライバシー空間を確保できる
完全同居型または部分共有型だと、親世代から干渉されることもあるでしょう。それに煩わしさを感じる人は、完全分離型の方がストレスになりませんし、トラブルも防ぐことができます。
一方の完全分離型のデメリットには以下のものがあります。
- 完全同居型よりも費用負担(家の建築費、設備費、食費)が大きい
- 親世代との関係が希薄になりがち
部分共有型に向いている人:親との関係性、プライバシーのバランスを取りたい人
親とのコミュニケーションを取りつつ、プライバシーな空間も欲しいと考えている人は、部分共有型も視野に入れてみてはいかがでしょうか?
完全分離型は、同じ敷地に2棟も家を建てるようなものですから、それに比べれば部分共有型の方が建設費などが安くなります。
部分共有型には、以下のようなメリットがあります。
- プライバシーの確保と親とのコミュニケーションのバランスを取れる
- 建築費を完全分離よりも安くできる
部分共有型にする上で問題になるのが、設備をどこまでの範囲で共有にするかですね。(キッチン、リビング、風呂、トイレ、洗面所など・・・)。
仕事の関係で晩ごはんは親にも手伝ってもらいたい、食事くらいは一緒に食べてもよいなどがあれば(先のチェックリストの2、3番)、キッチンやリビングくらいは共有にしてもよいかもしれませんね。
友達を家に招待することが多いとなると、リビングが共有になると親に気をつかってしまうので都合が悪いです。
また、洗面所やお風呂を共有するならば、お互いの生活リズムが合うかを確認しておいたほうがよいですね。たとえば、仕事帰りにすぐにお風呂に入りたいのに、親が使っていたらちょっとしたストレスにもなります。
一方で、夜中にお風呂をを使ったりすると、シャワーやドライヤーの音が親にとってはストレス要因になる可能性があります。すでに眠っている時間にというのであればなおさらです。お風呂を共有にする場合でも、シャワー室を別で設置しておく工夫をしておくと、音を気にせずに済みます。
部分共有型で注意してもらいたいのは、生活音を完全に分断するのは難しいことです。何故ならば、階段を通して2つの世帯がつながっているからです。
たとえば、一階は親世帯、二階に皆さんが住むとしましょう。すると、一階と二階は階段を通してつながっているので、生活音が階段をつたってどうしても聞こえてしまうのです。建物の構造上、こればかりはどうしても避けられないので、妥協せざるを得ないところですね。
それをストレスに感じるか、賑やかでいいと感じるかで部分共有型がよいのか完全分離型がよいのかを選択しましょう。
完全分離型にするなら縦割り・横割りのどちらがよい?
完全分離型の二世帯住宅は1階に玄関を2つ付け、親世帯は玄関から1階のフロアに、子世帯はもう一方の玄関からすぐ階段を上がって2階フロアに住む上下横割りのタイプと、屋根は繋がっているけれど、壁で区切って2個1にする縦割りタイプがあります。
それでは縦割り、横割りどちらの方が自分たちにはいいんだろう?とお考えになるかもしれません。
縦割り型は、その建て方から土地も完全に2分されているので、将来的に片方を使わなくなった時は、賃貸に出したり、相続で兄弟と2分割したり、売却することができるというメリットがあります。
庭は共有できるので、そこで一緒にガーデニングや家庭菜園を作って、コミュニケーションを取ることもできます。
ただ、親世帯がそこに住んでいる時、足腰が弱くなってくると2階部分を使わなくなり、そこがデッドスペースになってしまうかもしれないという懸念があります。
横割り型は上下で分けるので、親世帯のために将来に備えて1階の居住空間を完全バリアフリー化することもできます。
気をつけなければいけないのが、水回りの排水をきちんとしないと、夜中に使っていて下の階に響いてしまうことがあります。
子供の走り回る音も建築様式によってはかなり気になるかもしれません。
WELLNEST HOMEにある完全分離型の二世帯住宅の特徴についてご紹介
完全同居型
完全分離型
部分共有型
3タイプある二世帯住宅のそれぞれの特徴についてお話ししてきましたが、いかがでしたでしょうか?
- 親世帯とうまくやっていけるか?
- プライバシー空間を確保する必要があるか?
- 費用負担をどこまで抑えたいか?
二世帯住宅をつくる上で、考慮すべきことはたくさんあります。皆さんが納得感をもって家づくりができるよう、情報を参考にしていただければ幸いです。
ちなみに、WELLNEST HOMEでは大阪に二世帯住宅のモデルハウスがありますので、もし興味がありましたらお問い合わせください。1階と2、3階が分かれた横割りの完全分離型の二世帯住宅です。(住所:大阪府吹田市千里山高塚2-2)
玄関をよく見ていただきたいのですが、ドアが2つあるんですよ。
片方は1階につながっていますが、もう片方は2、3階につながっています。2、3階は以下の通り吹き抜け構造になっているのです。
弊社の二世帯住宅の特徴としまして、1階と2階で生活音がまったく気にならないことです。完全分離で切り分けているといっても、足音とかちょっとした生活音はどうしても漏れてしまいます。WELLNEST HOMEは、独自の工法によって生活音が漏れないような造りを実現しています。
この辺りは言葉でいわれてもなかなかピンとこないとこですよね。もし気になる方は、お近くのWELLNEST HOMEの支店までぜひお問い合わせください。
WELLNESTHOME創業者の早田がyoutubeチャンネルで千里山モデルハウスを解説している動画はこちら
【参考情報】二世帯住宅にまつわる補助金
二世帯住宅を建てるとしたら、何れにしても普通の家を建てるよりもお金はかかってしまいます。
「少しでも費用負担を減らしたい」とお考えでしたら、国や自治体の補助金や節税制度をうまく活用してみてはいかがでしょうか?たとえば、新築で二世帯住宅を建てるならば、以下の補助金を利用できます。
- 地域型住宅グリーン化事業の補助金
- 地域独自の補助金
- 住まい給付金
地域型住宅グリーン化事業の補助金
国から認定を受けた中小工務店で、一定の条件を満たす新築の木造二世帯住宅を建てた人に対して、出される補助金です。
長期優良住宅
認定低炭素住宅及び性能向上計画認定住宅
ゼロ・エネルギー住宅
皆さんが建てる家が、上記のいずれかに該当するなら、調理室、浴室、便所又は玄関の増設に係る工事に対して、最大30万円が支給されます。
ただし、この補助金は完全同居型、一部供用型の二世帯住宅には適用されますが、完全分離型の二世帯住宅には適用されませんので注意が必要です。
地域独自の補助金
こちらは制度がある自治体、ない自治体があり、お住まいの自治体によって条件金額も変わってきますが、二世帯住宅に対する補助金は概ね50万円くらいのところが多いようです。
詳しくは各自治体にお尋ねください。
住まい給付金
住まい給付金は消費税が5%から8%に引き上げられた2014年にでき、引き上げられた消費税による住宅購入の負担を軽減するための制度で、二世帯住宅にも適用されます。
年収制限がありますが、2019年の10月に消費税が10%引き上げに伴って、この制度の年収制限、補助金額もアップする予定になっています。
相続税について
広いお宅ほど、相続税ってどうなるんだろうと、気になるところではありますね。
二世帯住宅にお住いの場合、小規模宅地等の特例を適用させることができます。
この制度は土地や家の所有者が亡くなられたとき、同居の親族は相続税が80%免除されるというものです。
以前は、完全同居型、部分共有型の二世帯住宅に住んでいる子供には適用されましたが、完全分離型の家で一緒に住んでいる子に対しては、適用外だったのですが、
26年の改正により、完全分離型の2世代住宅であっても、この特例を使うことができるようになりました。
尚、適用には10ヶ月以上二世帯住宅に居住していることが条件になります。