グラスウール

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グラスウール

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ぐらすうーる

グラスウールとはどのような断熱材か

グラスウールは安くて断熱性能の高い断熱材として、多くのハウスメーカー、工務店で使われています。

グラスウールは、リサイクルガラスを主原料としたガラスを高温で溶かして繊維状に加工されて作られます。細かい繊維と繊維の間に空気の層を作り、断熱性能を発揮することができるのです。

繊維の集まりなので、軽くて運びやすいという特徴もあります。

さらにグラスウールは、フェルト状、ボード状、吹き込み用バラなど様々な形状があります。

形状によって施工方法や用途も変わります。

フェルト状のものは透湿防水シートで覆い湿気から守る必要があります。住宅の屋根、天井壁、床など様々な用途があります。

吹き込み用のグラスウールは、施工に専用の機械が必要になります。

グラスウールの施工方法

ボード状のグラスウールを寸法に合わせてカットする施工方法、繊維状のものを構造材の間に吹き込む施工工法があります。

また、グラスウールは防湿ビニールで覆われているものと、露出したままのものがあります。

露出したままのものを使う場合、別で室内側に防湿シートを施工します。

グラスウールは水分に弱く、湿気を吸ったら吐き出すことができません。そのため、均等に壁に詰められていても、水分の重さでずれ落ちてきてしまいます。

濡れてしまったグラスウールから木材や壁にカビが発生したり腐ってしまい、家の寿命を縮めてしまうことがあります。

グラスウールの断熱性能が悪くなる理由

グラスウールそのものは、とても断熱性能の高い素材です。
それは、グラスウールと他の断熱材の熱伝導率を比べれば分かります。

素材名 熱伝導率(W/m・K)
グラスウール 0.05
セルロースファイバー 0.04
発泡スチロール(EPS) 0.032
ウレタンフォーム 0.024
フェノールフォーム 0.02

グラスウールは、素材の熱伝導率が低い訳では決してありませんよね。
そうではなく、以下のような理由で断熱性能を損なうことがあるのです。

  1. 湿気に弱い
  2. 施工時に隙間ができてしまう

グラスウールの断熱性が悪くなる理由①:湿気に弱い

先ほども申し上げました通り、グラスウールは湿気に弱い素材です。
吸ってしまった水分を吐き出すことはできません。そのため、一度水分を吸ってしまうと、グラスウール本来の断熱性能を発揮することはできません。

グラスウールを湿気から守るには、以下のような施工が必要になります。

  • 透湿防水シートでグラスウールを覆う
  • グラスウールを袋詰めの状態で施工する

しかし、ただ覆えばいいというわけではありません。

透湿防水シートをタッカー(ホッチキスのようなもの)で数カ所とめるだけという施工をしている工務店も多いです。この施工方法では、タッカーとタッカーの隙間から湿気が入り込んでしまいます。

両面のブチルテープできっちりと隙間を埋めながら貼り合わせていくのが、正しい透湿防水シートのとめ方です。

グラスウールの断熱性が悪くなる理由②:隙間ができてしまう

いくら断熱性能が高くても、施工時に隙間ができてしまうと、その隙間から熱が出入りしてしまいます。グラスウールを施工するとなると、ボード状のものをカットして壁にぴったりと埋め込まなければなりません。

施工の精度は、職人の技術レベルによって変わってきます。筋交いやコンセントボックスなどの複雑な箇所では、とくに隙間が生まれやすくなります。

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